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要旨

  • 骨格は、生涯ずっと継続的な活動状態にある組織や細胞から成り立つ動的な器官である。(詳細はこちら)

  • 骨の発達は、年齢に見合った3つの概括的なフェーズで起こる。それらは(i)成長、(ii)モデリングまたは骨緻密化、および(iii)リモデリングである。成人期はリモデリングフェーズが主であり、骨の再吸収と形成の活動が常に関連して連続する。(詳細はこちら)

  • 骨量の自然増加は遺伝的および環境的要因の産物である。遺伝的に決定された個人の最大骨量に到達する能力には、食事と運動が大きく影響する。(詳細はこちら)

  • 34歳ころから骨の再吸収ペースが骨形成より大きくなり、年齢とともに必然的に骨量が減ることになる。骨量が少ないことの臨床的な結果として、骨軟化症、骨減少症、および骨粗鬆症になる。(詳細はこちら)

  • 骨量は通常、骨密度(BMD)と呼ばれる面密度として二次元のX線吸収測定法によって測定される。BMD測定は、骨粗鬆症の診断や骨粗鬆症性骨折の予測に使用される。骨折リスク評価ツール(FRAX)は、多くのリスク要因の影響を考慮し、より正確に10年間の骨折リスクを計算するように考案されている。(詳細はこちら)

  • 微量栄養素のカルシウムやビタミンDに加えて、その他のいくつかのミネラルやビタミンが骨の健康に不可欠な役割をする。(詳細はこちら)

  • 年齢に関係する骨量減少を最小化するためにカルシウムとビタミンDの推奨摂取量を守ったり維持したりするよう努力することは必須であるが、地域生活を送る年配者の骨粗鬆性骨折や転倒の予防におけるサプリメントの使用に関するコンセンサスはない。(詳細はこちら)

  • 施設入居の年配者やカルシウム摂取が適量以下の者には、カルシウム補給(ビタミンDと併用または無しで)が骨粗鬆性骨折リスクを下げるかもしれない。(詳細はこちら)

  • いくつかの骨基質タンパク質がカルシウムと結合する活性にビタミンKが必要であるが、ビタミンK補給がBMDを向上させたり骨粗鬆性骨折を減らしたりするという確定的なエビデンスはない。(詳細はこちら)

  • ビタミンAの過剰摂取は、典型的にはサプリメントからの過剰摂取によるが、骨の健康に負の効果をもたらし骨折リスクを上げるかもしれない。(詳細はこちら)

  • ビタミンCはコラーゲン合成や骨基質の品質に欠かせないものであるが、BMDや骨折リスクに対するビタミンC補給の効能を調べた試験はほとんどない。(詳細はこちら)

  • 血中ホモシステイン濃度が高いと骨折リスクが高いという関連がある。しかし、ビタミンB補給によってホモシステイン濃度を低下させても、骨折リスクを下げることができなかった。 (詳細はこちら)

  • 喫煙、アルコール摂取、および身体活動は、BMDや骨粗鬆性骨折リスクに大きく影響する。(詳細はこちら)

     

骨の生物学の概要

構造と生理学

骨の成分と構造

骨格は不活性な構造のように見えるかもしれないが、活動的な器官であり、生涯を通して継続的な活動状態にある組織や細胞でできている。骨の組織はタンパク質の基質の周りに付着したミネラルの混合物でできており、ともに骨格の強度や柔軟性に寄与している。

骨の組織の65%は無機質なミネラルであり、それが骨を硬くしてる。骨にある主要ミネラルはカルシウムとリンで、ハイドロキシアパタイト(化学式は(Ca)10(PO4)6(OH)2)と呼ばれる不溶性塩の形態になっている。ハイドロキシアパタイトの結晶は有機質のタンパク質基質に隣接して結合している。マグネシウム、ナトリウム、カリウム、およびクエン酸イオンもあり、それらで別の結晶を形成するのではなく、ハイドロキシアパタイト結晶と結合している(1)

残りの35%の骨組織は有機質のタンパク質基質であり、そのうちの約90%はI型コラーゲンである。コラーゲン繊維は互いによじれあい、骨のミネラルが付着する内部の骨組みになっている(1)。約10%のその他の有機骨基質は様々な非コラーゲン性基質タンパク質で構成され、ビタミンK依存性γカルボキシグルタミン酸(Gla)含有タンパク質ファミリーのメンバーも含まれる(「ビタミンK」の項参照)。その機能は十分に解明されていないが、非コラーゲン性タンパク質は骨の(リ)モデリングに関わる細胞のアンカー点およびこれらの細胞の活動調整役として働くと考えられている(2)

骨の組織の種類

骨には2種類の組織がある。それらは皮質骨(緻密骨)と海綿骨(小柱骨)である。骨格の80%は皮質骨であり、それはすべての骨の外面を形成している。手首、手、および足の小さい骨は、全部が皮質骨である。皮質骨は硬いように見えるが、実際には血管や神経が通れる微視的な隙間がある。骨格の残りの20%は海綿骨で、長い骨の両端内や、平らな骨(頭蓋骨、骨盤、胸骨、肋骨、および肩甲骨)の内部や脊椎骨に見られる。皮質骨も海綿骨も同じミネラルや基質成分を持っているが、その多孔率や微細構造は異なる。海綿骨は隙間がずっと多く、表面積がより大きく、ターンオーバー(代謝回転)の速度がずっと速い(「骨のリモデリング/ターンオーバー」の項参照)(2)

骨の形成とリモデリング

骨の経時変化には3つのフェーズ(段階)がある。それらは成長、モデリング(または骨緻密化)、およびリモデリングである(図1参照)。成長フェーズでは、骨の大きさが増す。骨の成長は誕生から2歳まで急速で、幼年期や青少年期を通して勢いが続くが、10代後半や20代初期についに止まる。骨は20歳頃に伸びが止まるが、形や厚さは変化し、モデリングのフェーズで力学的ストレスを受けると質量増加を続ける。たとえばウェイトトレーニングや体重は、骨の形に影響する力学的負荷を与える。したがって、骨量増加は骨の発達のうちの成長フェーズおよびモデリング/緻密化フェーズにおいて起こる。リモデリングフェーズは骨の再吸収(破壊)と形成の不断のプロセスから成り、それは成人期に顕著であり、一生続く。34歳ころから骨の再吸収率が骨の形成率を上回り、加齢とともに避けられない骨量減少が起こっていく(3)

Figure 1. General Pattern of Bone Development Over Time. The figure shows the general pattern of bone mass accrual and loss over the three phases of bone development: (I) growth (sharp/rapid increase of bone mass until age 20), (II) modeling or consolidation (slow increase of bone mass until peak bone mass is reached around age 30), and (III) remodeling (the period of maintenance and/or decline of bone mass (about age 30 until death). A sharp/rapid decline of bone mass is seen in women as a result of menopause. The T-score, which measures bone mineral density (BMD) by DEXA, is used as a clinical proxy for bone mass. As defined by the World Health Organization (WHO), osteopenia precedes osteoporosis and occurs when one’s bone mineral density (BMD) is between 1 and 2.5 standard deviations (SD) below that of the average young adult (30 years of age).

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最大骨量

骨量とは、基質およびミネラル両方の骨の量のことである。骨量は青少年期を通して増加し、10代後半そして20代に入るころピークになる。安定した骨格状態に達した時までに得られる骨の最大量は最大骨量として知られる(図1参照)(6)。遺伝的に決められた個人の最大骨量の到達にはいくつかの環境要因が影響し、その中のいくつかを以下で論ずる(「成人の骨の健康を決定するもの」の項参照。(6)の文献でレビュー)。

骨の細胞

骨の形成と再吸収を担っている細胞は、それぞれ骨芽細胞と破骨細胞である。

骨芽細胞はコラーゲンを含んだ骨成分を分泌することで新しい骨の形成を促進し、それはその後に石灰化される(1)。アルカリフォスファターゼという酵素は、骨芽細胞が活発に骨の基質に沈着している際に骨芽細胞によって分泌される。アルカリフォスファターゼは血流に乗り、骨形成速度の臨床的マーカーとして使用される。骨芽細胞にはビタミンD,エストロゲン、および副甲状腺ホルモン(PTH)の受容体がある。そのため、これらのホルモンは造骨活動を調整することで骨の健康に強い効果を持つ。骨芽細胞は基質を分泌し終わると、細胞死するか、表層細胞になるか、有機基質の深部に組み込まれた骨細胞という種類の細胞になる(7,8)。骨細胞は全ての骨の細胞の90~95%を占め、非常に長寿命(最長数十年)である(7)。それらは破骨および造骨活動に影響する可溶性因子を分泌し、力学的ストレスに反応して骨のリモデリングに中心的役割を果たす(7~9)

破骨細胞は、骨を溶かす酵素や酸を分泌して骨の表面を侵食する。より詳細には、酵素が有機基質を分解し、酸は骨塩を可溶化する(1)。破骨細胞は小さく集まった塊として作用し、骨を溶かすのに約3週間を費やす。その頃には破骨細胞は死亡し、骨芽細胞がその空間に入り込んで新しい骨の組織を作る。このように、骨の再吸収と形成は常に「ペア」で行われる。骨基質の分解による最終生産物(ヒドロキシプロリンおよびアミノ末端コラーゲンペプチド)は尿に排泄され、骨吸収速度の便利な生化学的測定値として使用可能である。

骨のリモデリング/ターンオーバー

ミネラル質および有機質の基質である骨組織は継続的に分解され、リモデリングまたはターンオーバーとして知られるプロセスで再構築される。リモデリングの間、骨の再吸収と形成は常に調整されている。破骨細胞がまず骨の一部を溶かし、その後に骨芽細胞が新しくできた「リモデリング空間」に入り込み、骨基質を分泌する(10)。骨芽細胞と破骨細胞の活動は「ペア」になっており、リモデリング単位と呼ばれるものを形成する。リモデリングの目的は、健康な骨格を修復維持し、新しい負荷に対して骨構造を適応させ、細胞外液におけるカルシウム濃度を調整し、リンの予備の蓄えを提供することである(2)。骨リモデリング周期は再吸収から最終的な石灰化までの一連の細胞事象を完結するのに必要な時間であり、一般的には2~8ヶ月続く(11)

リモデリング単位は段階的にずれて周期進行する。骨リモデリングに影響する介入(たとえばカルシウムやビタミンDの補給または再吸収抑制薬の投与など)の開始は血中カルシウム濃度を向上させ、その結果副甲状腺ホルモン分泌を減らすであろう(「カルシウム」の項参照)。これは新しくリモデリングの周期が始まる頻度に影響し、活動中のリモデリング単位の数が減ることになるのであろう。しかし、治療の開始以前に活性化された単位は今だにサイクルが進行中であろう。リモデリングの抑制は、大部分が脱灰されるリモデリング部位における骨のミネラルをしばし保留することになり、結果として骨量増加が起こる(これをリモデリング過渡応答と呼ぶ)。リモデリング部位におけるこの骨量増加は、通常1回のリモデリング周期の間のみ起こるので、新しい骨を作るわけではない。全てのリモデリング周期が治療に同期化して、リモデリングは以前のレベルに戻る。治療開始からリモデリングの平衡に戻るまでの時間差は「骨リモデリング過渡応答」として知られる(12)。骨リモデリング過渡応答を考慮すると、リモデリングプロセスが平衡に戻るのに数ヶ月から数年かかるかもしれないので、その時になってやっとこの介入が骨密度に及ぼす影響の可能性が評価される(2)

骨組織のターンオーバー速度は骨のタイプによって異なる。海綿骨は皮質骨よりもターンオーバー速度が速い。骨粗鬆症性骨折は主に股関節や椎骨の骨折として海綿骨に起こり、多くの骨粗鬆症治療は骨量を変化させるようにリモデリング活動を対象としている(13)

成人の骨の健康を決定するもの

最大骨量に最大限近づくこと

骨量の大半は骨の発達における成長フェーズで得られる(図1参照)(4,10)。個人の最大骨量(骨の量の最大値)に達することは、遺伝的、生活様式的、および環境的要因の産物である(14,15)。最大骨量の60~80%は遺伝で決定され、残りの20~40%は主に栄養や身体活動といった生活様式要因に影響を受ける(6)。言い換えれば、食事と運動は骨量増加に寄与することが知られているが、個人の遺伝的潜在性の範囲でのみ最大骨量を増やすことができるということである。

成長フェーズで骨量増加することは、「骨銀行口座」にしばしば例えられる(4,15)。そのようなものであるので、最大骨量を最も大きくすることは、加齢に関係する骨量減少の結果から体を護るために若い時に重要である(16)。しかし、いったん補給または運動という介入がなくなると、BMDの向上は一般的に続かない(17,18)。したがって、骨の発達の全てのフェースで食事と身体活動に注意することは、骨量増加と骨格の健康に有益である(6)

加齢に伴う骨量減少の速度

骨のリモデリングは、再吸収と形成が時間と空間の両方で関連しあって一生続くプロセスである。しかし、加齢とともに骨量減少が骨量増加を上回るようになっていく。34歳ころから骨吸収速度が骨形成速度を上回り、年齢とともに不可避の骨量減少がおこる(図1参照)(19)。年齢に関係するエストロゲンの減少が、再吸収でも形成でも男女とも骨のリモデリング活性の上昇に関連する(9)。しかし変化した骨形成速度は骨吸収速度と一致せず、エストロゲンの欠乏が時間とともに骨量減少に寄与することになる(8,9)。閉経してから最初の3~5年は、閉経以前の速度の2~6倍で加速した自己制限的な骨量減少を起こすという関連がある。それに伴う閉経後の骨量減少は加齢とともに直線的な増加速度で起こり、男女間で類似している(16)。骨が減少するにつれ、骨粗鬆症のしきい値に近づき、股関節や椎骨の骨折リスクが高くなる。

骨ミネラルおよび骨量の減少

骨軟化症

「成人のくる病」としても知られる骨軟化症は、骨の石灰化不全のことである。典型的には、骨軟化症はビタミンD欠乏症(血清25-ヒドロキシビタミンD濃度が30nmol/L以下または12ng/mL以下)とそれに伴う小腸での食事性カルシウムやリンの吸収不能の結果である。血中のカルシウムおよびリンの濃度は、きっちりと調整されている(「カルシウム」の項参照)。簡潔に言えば、副甲状腺ホルモン(PTH)が急速に放出されて体内循環に乗り、血中カルシウム濃度のわずかな低下によってビタミンDが活性化される。PTHの上昇が、再吸収と形成のどちらにおいても骨のリモデリング活性を刺激し、それは常にペアで起こる。したがって、血中カルシウム濃度をもとに戻すために破骨細胞が骨からカルシウムとリンを放出し、再吸収された骨を置き換えるために骨芽細胞が働く。しかし骨軟化症だと、カルシウムおよびリンの欠乏によって、新たに分泌された骨基質の石灰化が不十分になってしまう。重篤なケースでは新規に形成された石灰化されていない骨がその硬さを失って、体重がかかることで変形してしまう。

ビタミンD欠乏症だけでなく、骨軟化症は極端なカルシウム欠乏、フッ化物の毒性、カドミウム中毒、およびリン酸塩の恒常性の遺伝性障害(低リン血症)からおこることがある(2)

骨減少症

簡単に言うと、骨減少症と骨粗鬆症は程度が異なるが低骨量状態のことである。骨軟化症は低ミネラルで高基質量が特徴だが、骨減少症と骨粗鬆症はそのどちらもが低いことから起こる。世界保健機関(WHO)で定義されているように、骨減少症は骨粗鬆症に先立ち、個人のBMDが平均的な若者(30歳)よりも標準偏差(SD)で1~2.5低い時に起こる(1 参照)。

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、骨量減少により骨のもろさが増して骨折しやすくなる状態である。臨床的には、骨粗鬆症はBMDが若者の平均よりも標準偏差で2.5より低いことと定義される(図1参照)。成人の骨折リスクは、BMDが標準偏差で1下がるごとに約2倍になると推定されてきた(10)。骨粗鬆症性骨折が一般的な部位は、股関節、大腿骨頚部、および脊柱の椎骨で、海綿骨が豊富な骨格部位である。

骨密度と骨折リスク

骨の基質成分を技術的に検出はできないので、骨量は直接測定できない。しかし、二重エネルギーX線吸収測定法(DEXAまたはDXAと省略される)を用いて、骨のミネラルを検出することができる。この二次元画像処理技術では、X線からの光子の吸収はビームの経路に存在するミネラルの量の関数である。したがって骨密度(BMDもしくは二次元骨密度を意味するaBMD)とは、ある骨の部位に存在するミネラルの量を測定するもので、骨量の代わりに使用できる(10)。BMDは骨量を評価するのに便利な臨床マーカーで骨粗鬆症性骨折リスクと関連があるが、それだけが骨折リスクの決定要因ではない。骨の質(構造、強度)や転びやすさ(平衡感覚や運動性)もリスク評価の要因となり、介入計画を決める際に考慮されるべきである。過去10年ほどで、骨の強度をよりよく捕捉するために高解像度末梢定量的コンピュータ断層撮影(HRpQCT)がますます使用されてきている。HRpQCTは、皮質骨および海綿骨の三次元骨密度(vBMD)、骨の形、および非決定因子である遠位大腿骨、橈骨、および脛骨の微小構造を撮像し測定するためにX線ビームの減衰を使用する三次元画像処理技術である(6,20)

ある面積/体積あたりの骨のミネラル量であるBMDは、骨の強度の代替指標でしかない。骨折リスクを予想する臨床的および研究的環境で使用される便利なバイオマーカーであるものの、骨粗鬆症性骨折になりやすいかはBMDだけでは予想できない(10)。骨粗鬆症性骨折リスクは、骨質(微小構造、形)や転びやすさ(平衡性、運動性、筋肉強度)などのその他の要因に影響される。変更可能もしくは不可能なその他の要因も骨粗鬆症性骨折リスクに関わり、それらは一般的に追加的要因である(21)。骨折リスク評価ツール(FRAX)は、これらの追加的リスク要因のいくつかを考慮するよう考案された(22)。FRAXはオンラインで利用可能である。BMD測定をしたら、FRAXのウェブサイトを閲覧し、これらの追加的リスク要因のいくつかを考慮して10年間の骨折可能性を計算しよう。

骨粗鬆症に対する変更可能なリスク要因に注意することは、骨折予防対策の重要な要素である。

骨の健康に重要な微量栄養素

微量栄養素の供給は、骨の健康に主要な役割を果たす。いくつかのミネラルがハイドロキシアパタイト結晶の生成と構造に直接的に作用する。その他の栄養素は、補助因子または細胞活動の調整役として間接的に働く(23,24)

表1は骨の健康に重要な微量栄養素の食事摂取基準量(DRI)を示したものである。米国人(19歳以上)の平均的食事性摂取量も、比較のために表示する(25)

表 骨の健康に重要な微量栄養素の食事摂取基準量
微量栄養素 RDA またはAI* (19歳以上) UL(19歳以上) 平均摂取量a(19歳以上、全食事性摂取源) (25)
カルシウム  男性:
1 g/日 (19~70歳)
1.2 g/日 (70歳超)
女性:
1 g/日 (19~50歳)
1.2 g/日 (50歳超)
男性および女性:
2.5 g/日 (19~50歳)
2 g/日 (50歳超)
0.91 g/日
リン 男性および女性:
0.7 g/日 (19歳以上)
男性および女性:
4 g/日 (19~70歳)
3 g/日 (70歳超)
1.3 g/日
フッ化物 男性: 4 mg/日*
女性: 3 mg/日*
男性よび女性:
10 mg/日
報告なし
マグネシウム 男性:
400 mg/日 (19~30歳)
420 mg/日 (31歳超)
女性:
310 mg/日 (19~30歳)
320 mg/日 (31歳超)
男性および女性:
350 mg/日b
 
290 mg/日
ナトリウム 男性および女性:
1.5 g/日
決定不能 報告なし
ナトリウム

男性: 3.4 g/日*
女性: 2.6 g/日*

決定不能 2.7 g/日
ビタミンD 男性および女性:
15 μg (600 IU)/日 (19-70歳)
20 μg (800 IU)/日 (70歳超)
男性および女性:
100 μg (4,000 IU)/日
 
4.5 μg  (180 IU)/日
 
ビタミンK 男性:
120 μg/日*
女性:
90 μg/日*
決定不能 88.2 μg/日
ビタミンA 男性:
900 μg RAE (3,000 IU)/日c
女性:
700 μg RAE (2,333 IU)/日c
男性および女性:
3,000 μg RAE (10,000 IU)/日d
600 μg/日
ビタミンC   男性:
90 mg/日
女性:
75 mg/日
男性および女性:
2,000 mg/日
85.4 mg/日
ビタミンB6 男性:
1.3 mg/日 (19~50歳)
1.7 mg/日 (50歳超)
女性:
1.3 mg/日 (19~50歳)
1.5 mg/日 (50歳超)
男性および女性:
100 mg/日
2.0 mg/日
葉酸塩 男性および女性:
400 μg DFE/日e
男性および女性:
1,000 μg/日f
540 μg DFE/日
ビタミンB12 男性および女性:
2.4 μg/日
決定不能 5.2 μg/日

略字 :RDA, 推奨量; AI, 目安量; UL, 許容上限摂取量; g, グラム; mg, ミリグラム; μg, マイクログラム IU, 国際単位.
aは強化食品からの栄養素を含む
bはサプリメントのマグネシウムのみに適用
cレチノール活性当量(RAE)は、レチノールとしてのビタミンAの活性を表す測定値の国際標準である。たとえば、1μgのRAEは、動物性製品中の1μgの既成レチノールに、植物由来食物の12μgのβカロテンに相当する。
d既成レチノールにのみ適応
e食事性葉酸塩当量 (DFE) は、サプリメントに含まれる葉酸の生物学的利用性が高いことを反映して使用される。食事中の葉酸塩 1 μg = 1 μg のDFE; 食事と一緒に摂取した葉酸1 μg = 1.7 μg のDFE; 空腹時に摂取した葉酸1 μg = 2 μg のDFE
f強化食品やサプリメントに含まれる合成形態 (葉酸)に適用

ミネラル

カルシウム

カルシウムは人体で最もありふれたミネラルである。人体のカルシウムの99%は骨と歯にあり、残り1%が血液や軟組織に存在する。血中カルシウム濃度は、正常な生理学的機能(たとえば筋肉収縮、神経インパルス伝達、血管の収縮と弛緩など)の保持のために非常に狭い濃度範囲内に維持されなくてはならない。これらの機能が必須であるので、カルシウム摂取が不適切である時には正常な血中カルシウム濃度を維持するために、体が骨を脱灰するであろう。低血中カルシウム濃度に反応して、副甲状腺から副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌される。血中カルシウム濃度を回復するために、PTHは3つの主要な系統を標的にする。それらは(i)ビタミンDが活性化される(「ビタミンD」の項参照)、(ii)ろ過されたカルシウムが腎臓で保持される、そして(iii)骨の再吸収が誘発されるというものである(1)。したがって、血中カルシウム濃度の変動に反応して骨が再吸収されることを制限するために、食物から十分なカルシウムを得ることが非常に大切である。

年配者による59の無作為化プラセボ対照試験の2015年のメタ解析で、カルシウムには骨密度(BMD)にかなり有益な効果があることが示唆された(26)。食物またはサプリメントからのカルシウム摂取を少なくとも1年間増加させたら、体全体、腰椎、股関節、および大腿骨頚部のBMDが有意義に0.6~1.8%上昇する結果になった。カルシウムの摂取源、サプリメントのカルシウム用量、または参加者のベースライン時(開始時)の食事性カルシウム摂取量は、BMD変化に何の違いも起こさないことがさらなる解析でわかった(26)。そのような控えめな増加でも、閉経後のBMD低下の平均速度を制限し、価値ある骨折リスク低減になるかもしれない(27)。骨折全体のリスクに関する報告をした20の無作為化対照試験の2015年のメタ解析で、ビタミンDと併用してもしなくても、カルシウム補給に関連して11%のリスク低下があったことがわかった(28)。しかし、バイアスのリスクが最も低い大規模試験に限って解析すると、何の効果もなかった。また、カルシウム補給しても股関節、椎骨、および前腕の骨折リスクに低減は見られなかった(28)。33の無作為化対照試験の最新のメタ解析で、地域生活を送る年配者の股関節骨折リスク低下に、カルシウムおよび/またはビタミンDが関わっているエビデンス(科学的根拠)は見つからなかった(29)

2011年に米国予防医学専門委員会(USPSTF)は52,915人の年配者(そのうち69%は閉経後の女性)を含む11の無作為化プラセボ対照試験のメタ解析を行い、最長7年間のビタミンD(300~1,000 IU/日)とカルシウム(500~1,200 mg/日)補給によって、新しく骨折するリスクが12%減ったことが報告された(30)。さらなる解析で施設入居の年配者における29%もの大幅なリスク低下が示唆されたが、地域生活をする年配者、閉経後の女性、または骨折歴のある女性に補給をしても、実質的なリスク低下には至らなかった(30)。したがってUSPSTFは、地域生活を送る閉経後の女性に対する骨折の一次予防のための毎日のカルシウムとビタミンD補給をしないように忠告している(31)。無作為化プラセボ対照試験に関して米国骨粗鬆症財団に委任され最近更新されたメタ解析で、年配者へのカルシウムおよびビタミンD補給にともない、骨折全体で15%(8つの研究)、股関節骨折で30%(6つの研究)のリスク低下があったことがわかった(32)。USPSTFの推奨と対照的に、すべての中年男性および女性の骨折による負担を減らすための公衆衛生的介入として、米国骨粗鬆症財団はカルシウム(1,000~1,200 mg/日)およびビタミンD(800~1,000 IU/日)のサプリメント使用を支持している(32)

米国におけるカルシウムの現在の推奨量(RDA)は、均衡したデータの組み合わせと臨床試験のエビデンスに基づいており、それらは骨の健康を支えるレベルに設定されているようである(表1参照)(33,34)。RDAを満たすことの重要性は別として、カルシウム(および/またはビタミンD)サプリメントは骨粗鬆症治療の補助剤として時々使用される。米国内科学会による最新の指針によれば、カルシウムサプリメントは骨粗鬆症治療計画に必要な要素ではなく、過剰用量だと高カルシウム血症や腎臓結石のリスクに関わるため、用量は注意深く考慮されねばならない(35)

最後に、骨の健康に関係する結果を主に報告したいくつかの前向きコホート研究や無作為化対照試験では、心血管性イベント(事象)のリスクに関して、単独でもビタミンDと併用でも、カルシウムサプリメントの安全性について懸念が表明されている。この問題にはさらなる注意が必要であるが、心血管性リスクに関するカルシウムサプリメントの効果を主な結果として調べるように考案された研究は不足している。4つの無作為化対照試験、1つのコホート内症例対照研究、および26の前向きコホート研究を含む文献のレビューの更新(36)に基づいて、米国骨粗鬆症財団および米国心臓病予防学会が招集した専門家委員会は、カルシウムの全摂取量が許容上限摂取量(UL)を超えない時には、全体的に健康な個人のカルシウムサプリメントの使用は心血管的健康の観点から見て安全であると結論づけた(37)。専門家委員会は、食事性カルシウム摂取の不足分を補い現在の推奨量に見合うためのカルシウムサプリメントの使用を支持した(37)。この問題のさらに詳細なレビューについては、「カルシウム」というタイトルの記事における「安全性」の項を参照のこと。

リン

骨のミネラルの質量のうち半分超はリンで占められており、これはカルシウムと結合してハイドロキシアパタイト結晶を作る。この構造的役割に加えて、造骨作用は骨基質における局所的リン酸塩濃度に大きく依存する(13,38)。血中のリンとカルシウム両方の濃度は、3つの内分泌ホルモンで制御されている。それらはPTH、ビタミンD,および線維芽細胞増殖因子23(FGF-23)である。血中カルシウム濃度が少しでも減る(たとえばカルシウム摂取が不適切な場合など)と血清PTHが増えることになり、急速に尿中カルシウム排泄を減らして尿中リン排泄を増やす。PTHはまた骨の再吸収も促進し、骨のミネラル(カルシウムとリン酸塩)を放出して血清カルシウム濃度を回復する。腎臓では、PTHはビタミンDからその活性化形態である1α,25-ジヒドロキシビタミンD3への変換を促進する。次に1α,25-ジヒドロキシビタミンD3がカルシウムおよびリンの腸での吸収を促進する。3番目のホルモンのFGF-23は、リン摂取の増加に反応して骨細胞から分泌される。ネガティブ・フィードバックループ(負のフィードバックループ)において、FGF-23は1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の生成を阻害し、PTHや1α,25-ジヒドロキシビタミンD3とは別に尿中リン排泄を促進する(39)

骨における顕著な機能をを考えれば、リン欠乏症は骨の石灰化障害に寄与する(38)。しかし、健康な者ではリン欠乏症は稀で、リン欠乏症が骨粗鬆症の発症に影響するというエビデンスもほとんどない(24)。対照的に、米国人のリン摂取は必要量よりもずっと多く、カルシウム摂取よりも多い傾向がある(表1参照)。食事性リンの高摂取がカルシウムの吸収に支障をきたし、ついには骨吸収を促進してしまうかもしれないと考えられている(40)。しかし、米国で見られる食事性リンの濃度がBMDや骨粗鬆症リスクに悪影響を及ぼしているという確信的なエビデンスは現在ない(41)。それにもかかわらず、リン酸含有の清涼飲料やスナック食品を牛乳やその他のカルシウム豊富な食品に替えることは、骨の健康に重大なリスクがあるかもしれない(40)

フッ化物

フッ化物はカルシウムとの親和性が高く、体内のフッ化物のほとんどは石灰化された組織、すなわち歯と骨に貯蔵されている(42)。歯では非常に密なハイドロキシアパタイト結晶がコラーゲン繊維に埋めこまれている。ハイドロキシアパタイト結晶中にフッ化物があること(フルオロハイドロキシアパタイトを形成)は、歯垢細菌による歯の破壊への抵抗力を強め(1,42)、フッ化物は虫歯予防に有効であることが証明されている(43)

骨芽細胞への直接の効果を通して、フッ化物は骨の生成を刺激するかもしれない(44)。一方で、ハイドロキシアパタイトにフッ化物があると結晶サイズが大きくなり、骨がもろくなることに寄与するかもしれない(45,46)。骨の健康におけるフッ化物補給の効果を調べた25の無作為化対照研究(2,348人の参加者)の2008年のメタ解析で、使用されたフッ化物の毎日の用量にかかわらず、椎骨と股関節のBMDが大きくなることがわかった(47)。さらに椎骨および非椎骨を骨折する可能性が毎日20mg以下の用量のフッ化物で大幅に低下したが、それより高用量ではそうではなかったことがわかった(47)

いくつかの観察研究で、飲料水に含まれるフッ化物への慢性的曝露(接すること)と骨の健康との関係が調べられた。ある横断研究で、人工股関節全置換術を受けた年配者から採集された91の大腿骨頚部標本の骨の構造的および機械的特性は、被験者が水道水へのフッ化物添加地区または非添加地区のどちらに住んでいても同じであることがわかった(48)。さらに、7300万人超の被験者を最長17年間追跡した研究を含む30年間の13の前向きコホート研究および1つの症例対照研究のメタ解析で、水道水に含まれるフッ化物は股関節骨折リスクに何の効果もないことがわかった(49)

米国食品医薬品局は、骨粗鬆症の予防および治療においてのフッ化物補給を現在認めていない(16)

マグネシウム

マグネシウムは、体内で構造的および機能的に必須の働きを持つ主要なミネラルである。それは我々の骨格にとって決定的に重要な成分であり、体全体のマグネシウムの50~60%は骨にあり、そこでハイドロキシアパタイトと共存してその結晶の大きさと強度に影響を与えている(24)。げっ歯類では、マグネシウム欠乏症が通常より大きいハイドロキシアパタイト結晶を作り、究極的には骨の硬さに影響する。マグネシウムはまた、造骨活動を低減させ骨の分化や石灰化を遅らせる((50)の文献でレビュー)。マグネシウムは、PTH-ビタミンD-FGF23系を調整することでミネラル代謝に役割を果たす。マグネシウム欠乏症は、PTH分泌障害およびPTHや1α,25-ジヒドロキシビタミンD3の作用に対する終末器官の抵抗性と関連づけられてきた(51)。マグネシウム欠乏症はまた、血清FGF-23の濃度を上昇させ、そのことによって尿中へのリンの排泄を促し、おそらくは腎臓での1α,25-ジヒドロキシビタミンD(生物学的に活性のあるビタミンDの形態)の生成を阻害しているのであろう(「リン」の項参照)(52,53)。さらに、マグネシウムは1α,25-ジヒドロキシビタミンDの生成を触媒する25ジヒドロキシビタミンD-1α水酸化酵素の補助因子であることから、マグネシウム欠乏症はこの酵素の活性を下げるであろうことが示唆される(50)。したがって、米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータの横断解析で、マグネシウム摂取が多い参加者はビタミンD不足や欠乏症リスクが低いことがわかった(54)。食事性マグネシウム摂取が少ないことは米国人には一般的であり(表1参照)(25)、マグネシウム欠乏症が骨の石灰化を損なって骨粗鬆症のリスク要因となるかもしれないことが示唆される。

複数の観察研究の2016年のメタ解析で、マグネシウム摂取と股関節のBMDとの正の相関が示された(3つの研究)が、腰椎のBMD(6つの研究)、大腿骨頚部のBMD(3つの研究)、および股関節骨折または骨折全体の可能性(3つの研究)とは何の関連も示されなかった(55)。2,245人の中年男性を中央値で25.6年間追跡したクオピオ虚血性心疾患危険因子研究の最近出版された解析でも、食事性マグネシウム摂取と骨折リスクの関連のエビデンスはなかった。しかしながら、いかなる骨折(大腿骨、上腕骨、前腕)のリスクでも、血清マグネシウム濃度が最も低い四分位の被験者(1.8mg/dL未満)は、最も高い四分位の者(2mg/dL超)よりも約2.5倍リスクが高かった(56)

ヒトにおいてマグネシウム補給がBMDまたは骨粗鬆症に及ぼす効果を扱った研究はほとんどない。骨粗鬆症の閉経後の女性(平均年齢57.6歳で上下10.6歳の幅)の小集団で、毎日750mgの水酸化マグネシウム補給(個人の耐性レベルによる)を6ヶ月間行い、その後さらに250mg/日の補給を18ヶ月間したところ、1年後に手首のBMDが増加したが、2年間の補給後には何の増加もなかった(57)。エストロゲン補充療法およびマルチビタミン摂取をしている閉経後の女性による非常に小規模な別の研究で、追加的に500mg/日のマグネシウムおよび600mg/日のカルシウムを補給したところ、エストロゲン補充療法のみを受けている閉経後の女性に比べてかかとのBMDが増加する結果になったことがわかった(58)。血清マグネシウム濃度を正常化する必要がない限り、骨粗鬆症の予防にマグネシウム補給を推奨するにはエビデンスが十分ではない。70,000人超の閉経後の女性を平均で7.6年追跡した女性の健康イニシアティブ(WHI)の観察研究では、マグネシウム全摂取量が最も少ない五分位(206.5 mg/日未満)の者は最も多い五文位(422.5 mg/日以上)の者よりも転倒および前腕や手首の骨折リスクが高いという関連が見つかったが、股関節骨折または骨折全体のリスクとの関連は見つからなかった(59)。さらに、慢性腎臓疾患の被験者または透析を受けている者の異常に高い血清マグネシウム濃度は、カルシウム代謝活性型ホルモン、PTH、および1α,25-ジヒドロキシビタミンDの作用に支障をきたし、石灰化の欠陥や骨格の障害(腎性骨ジストロフィー)に至る(60)。現在のところ、カルシウムや骨の代謝に影響するマグネシウム摂取増加の潜在的可能性について、骨粗鬆症の予防および治療におけるそれらの役割に特に注意を払いながらさらなる研究がなされるべきである。

ナトリウム

ナトリウムは、尿中カルシウム排泄への影響を通して骨格の健康に影響すると考えられている(38,61)。実際、ナトリウムの高摂取は尿へのカルシウムの排出増加をおこす。これはおそらく腎臓でナトリウムとカルシウムの再吸収が競合すること、および/または副甲状腺ホルモン分泌に対するナトリウムの効果によるものであろう。腎臓で排泄されるナトリウム1グラム(2.5グラムの食塩に相当)ごとに、約26.3mgのカルシウムが尿へと排出されることがわかっている(61)。理論的には、食事性摂取源からのカルシウム吸収が腸で増加して尿中へのカルシウム排出を補わないと、骨のカルシウムが移動させられ、骨格の健康に影響する可能性がある。

多くの横断および介入研究で、ナトリウムの高摂取は骨の健康、特に年配の女性の骨の健康に有害であることが示唆されてきた(62)。とりわけ、ナトリウムの高摂取とカルシウムの低摂取の組み合わせは、骨の健康に特に害があるかもしれない(63~65)。閉経後の女性による2年間の縦断的研究で、尿中へのナトリウム排泄の増加(ナトリウム摂取増加の指標)は、股関節のBMD低下と関連があることがわかった(66)。線形回帰分析から、ナトリウム摂取を推奨量(2.3 g/日以下)まで減らすこととカルシウム摂取を1.2g/日まで増やすことによって、BMDが維持されるかもしれないと推定された。閉経後の女性による第二の縦断的研究で、約3g/日というナトリウムの習慣的高摂取は、3年間の追跡期間においてBMDにとって有害ではなかったことが判明した(67)。とりわけ、この研究の集団ににおける平均カルシウム摂取は1.3~1.5g/日で、50歳超の女性のカルシウムの推奨量より若干多かった。40人の閉経後の女性による別の研究で、低ナトリウム食(2g/日)に6ヶ月間固執したら、ナトリウム排泄、カルシウム排泄、およびI型コラーゲンのアミノ末端プロペプチド(骨の再吸収のバイオマーカー)が大きく減るという関連があったことがわかった。しかし、これらの関連はベースライン時(開始時)の尿中ナトリウム排泄が多い女性にのみ観察された(68)。これらの結果はナトリウムの高摂取が骨の健康に及ぼす長期的影響を明らかにするものではないが、ほとんどの米国人がナトリウムを摂りすぎ、カルシウムを摂らなさすぎることは心配である(69)。したがってカルシウムの摂取を推奨量まで増やしながらナトリウムの低摂取を心がけることは、骨の健康を支えるよいやり方である。

カリウム

カリウムは、過度に酸性の食事が骨格に与えるかもしれない影響を緩和すると考えられている。西洋風の食事はアルカリの摂取源(果物や野菜)が比較的少なく、酸の摂取源(魚、肉、およびチーズ)が比較的多い傾向がある。体内の酸を和らげる重炭酸イオンの量が正常な酸性度を維持するには不十分な場合、食事で摂取されたり代謝で生じた酸を中和するために体は骨からアルカリ性のカルシウム塩を動員することが可能である(70)。この酸-塩基理論から、果物や野菜の摂取に由来するアルカリ性のカリウム塩が食事の正味の酸含有量を減らし、骨の再吸収を防ぐかもしれないことが示唆される(71)

2015年のメタ解析で、7つの短期間代謝的横断研究および7つの無作為化対照試験から、カルシウムの循環および骨ターンオーバーに関するアルカリ性のカリウム塩の効果が調べられた(72)。その結果から、炭酸水素カリウムまたはクエン酸カリウム補給によって、腎臓からのカルシウム排泄が大きく減ったことが示唆された。アルカリ性のカリウム塩補給は、再吸収マーカーの濃度も低下させたが、骨形成のマーカーには何の効果もなかった(72)。また、2年間の無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、201人の健康な年配者(平均年齢69歳)のBMDと骨折リスクに対するクエン酸カリウム補給(60ミリ当量(mEq)/日=2,340mg/日)の効果が調べられた(73)。すべての参加者には、カルシウム(500mg/日)およびビタミンD(400 IU/日)の補給がなされた。プラセボに比べて、クエン酸カリウムは腎臓からの正味の酸排出を減らし、体全体および部位特異的なBMDの大幅な上昇につながった。この研究の著者らは、FRAX評価ツールで計算された予測スコアを使用した骨折リスクの減少も予測した(73)。しかし、276人の閉経後の女性(平均年齢60歳)による別の2年間の試験では、椎骨および股関節のBMDに対するクエン酸カリウム補給は、低用量(18.5mEq/日=721.5mg/日)でも高用量(55.5mEq/日=2,165mg/日)でもプラセボに比べて何の効果もなく、また300g/日の果物や野菜を追加しても同じであった(74)。現在のところ、食事性カリウムが骨の健康に重要な役割があるのかどうか今だに議論されている。しかし、低カリウムで高ナトリウムの現代の食事が、心血管系の健康に関連する以外に広範な健康への悪影響があるのかもしれない可能性を排除することはできない(71)。したがって、カリウムとナトリウムの摂取割合を向上させるであろう食事をすることが、骨の健康にも役立つかもしれない。

脂溶性ビタミン

ビタミンD

ビタミンDの主要な機能は、正常な生理学的機能を保持するために血中カルシウムおよびリン濃度を制御することである。低血中カルシウムに反応して、副甲状腺から副甲状腺ホルモン(PTH)が体内循環に放出される。腎臓では、ビタミンD3の貯蔵形態である25-ヒドロキシビタミンD3からビタミンDの生物学的活性型である1α,25-ジヒドロキシビタミンD3への変換を、PTHが促進する。体内循環の1α,25-ジヒドロキシビタミンD3が増加すると、腸細胞でカルシウム吸収が活発に促進される(75)。PTHとともに、1α,25-ジヒドロキシビタミンD3も腎臓でろ過されるカルシウムを保持するよう促進する。1α,25-ジヒドロキシビタミンD3とPTHはともに、骨からのミネラルの放出につながる骨の再吸収を促進する。このことによって、骨格を損いながら正常な血中カルシウム濃度の回復がおきる。ビタミンDとPTHはリンの恒常性も調整し、体内循環の25-ヒドロキシビタミンD3濃度が低いと、低リン血症に至ることがある(「リン」の項参照)。

観察研究の結果は、ビタミンDの状態が悪い(体内循環の25-ヒドロキシビタミンD濃度で評価)ことと骨の健康への悪影響の関係を、ある程度一貫して示唆している(76)。上記の「カルシウム」の項でも述べたように、無作為化対照試験のいくつかのメタ解析で、カルシウムとビタミンDの併用補給によって年配者の骨折の発生が減ったことが示された(30,32,77)。しかし、ビタミンD単独補給の効果を調べた試験の結果では、骨折に対してほとんどまったく予防にならなかったことがわかった。15の試験のメタ解析では、ビタミンD補給をしてもプラセボに比べて椎体および非椎体の骨折リスクが何も低下しなかったことがわかった(77)。さらに、カルシウム単独補給とカルシウムとビタミンDの併用補給を比べた11の試験の統合解析で、ビタミンD補給のさらなる有益性のエビデンスはなかった(77)。ビタミンD評価試験(ViDA)の最近出版された結果では、ビタミンD3(初期の用量が200,000 IU/月でその後100,000 IU/月)またはプラセボを平均で3.4年間補給した男女(50~84歳)の非椎体骨折リスクには大差がなかったことが示された(78)

転倒は年配者の外傷(骨折を含む)の最大の原因であり、筋肉の量と強度の減少と関連付けられてきた。年配者の観察研究の統合解析で、転倒する者は転倒しない者に比べてビタミンDの状態が不適切である確率が高いことがわかった(79)。しかしながら、転倒する者のビタミンDが不適切であることは、外出しにくくなったり施設で介護されたりすることによって、日光に当たることが制限されることに由来する可能性もある。いくつかの無作為化対照試験で、年配の被験者の筋肉の強度、姿勢バランス、または転倒リスクに対するビタミンD補給の影響が調べられた。これらの試験のメタ解析で、それぞれの結果を評価する1種類だけの測定ツールに基づく筋肉強度や運動性へのビタミンD補給の影響は限定的であった(80)。しかしながら、45,782人の参加者(平均年齢76歳で78%は女性)による26の無作為化対照試験の2011年のメタ解析で、少なくとも1回の転倒によって苦痛を煩うリスクがビタミンD補給で14%減ったことがわかった(81)。ビタミンDの状態が適切でない(平均血清25-ヒドロキシビタミンD濃度が20 ng/mL未満)160人の閉経後の女性(50~65歳)によるより最近の無作為化二重盲検プラセボ対照試験で、1,000 IU/日のビタミンD3補給によって、ビタミンDの状態だけでなく上下肢の筋肉強度や姿勢バランスのパラメータも大きく向上した(82,83)。転倒リスクおよび何度も転倒するリスクは、ビタミンD3を補給した者よりも対照群の方が2~3倍高かったことがわかった(83)。対照的に、地域生活を送る年配者による最近の2つの別の無作為化対照研究では、高用量ビタミンD(毎月の急速投与量で2,000 IU/日以上に相当)は、毎日の低用量ビタミンD(毎月の急速投与量で800 IU/ 日に相当)またはプラセボに比べて、転倒の確率に何の有益性もないことが示された(78,84)。さらに、これらの研究の中の1つで、血清25-ヒドロキシビタミンD濃度が最高の四分位(44.7~98.9ng/mL)の者は最低の四分位(21.3~30.3ng/mL)の者に比べて、12ヶ月の追跡期間の後で転倒の確率が5.5倍高かったことがわかった(84)。血清25-ヒドロキシビタミンD濃度が45ng/mL以上になるビタミンDの急速投与量がなせ転倒リスクを上げるのか不明なままである(85)

米国医学研究所によって設定されたRDA(推奨量)は、すべての年齢層で骨の健康を維持するのに適切であると考えられている体内循環の25-ヒドロキシビタミンD濃度が20~50ng/mL(50~125nmol/Lに相当)になるように設定されている(33)。エビデンスのレビューに基づき、米国老年医学会議(AGS)は2014年の声明報告書で、血清25-ヒドロキシビタミンD濃度が25ng/mL以上(62.5nmol/L以上)で年配者の骨折や転倒に対する予防になると結論付けた。したがって、地域生活を送る全ての年配者(65歳以上)および施設介護を受けている年配者に、カルシウムとともに少なくとも1,000 IU/日のビタミンD補給を推奨するようにAGSは臨床医に勧告した(86)。より詳細には、AGSは全ての摂取源(日光、食事、サプリメント)から平均で4,000 IU/日を摂取するように年配者に推奨した(86)。しかし、米国予防医学専門委員会(USPSTF)は、骨粗鬆症のない地域生活をする年配者が転倒予防にビタミンD補給をすることには反対の勧告をしている(87)。さらに、年配者の骨折予防のためのビタミンDやカルシウム補給の推奨に関して、現在ではコンセンサス(総意)はほとんど得られていない(「カルシウム」の項参照)(31,32,85,86)

ビタミンK

天然起源のビタミンKには、フィロキノン(ビタミンK1)およびメナキノン(ビタミンK2またはMK)と呼ばれる分子ファミリーがある。ビタミンKの主要な機能は、カルシウム結合を促進する形態にタンパク質を変える特定の酵素反応の補助因子としての機能である(88)。この反応はγグルタミルカルボキシラーゼによって触媒され、これによってアミノ酸であるグルタミン酸(Glu)からγカルボキシグルタミン酸(Gla)へのカルボキシル化が可能になる。現在までに少なくとも16のビタミンK依存性タンパク質が同定されており、そのうちのいくつかは骨の組織にも存在する。それらはオステオカルシン(骨Glaタンパク質とも呼ばれる)(89)、マトリックスGlaタンパク質(MGP)(89)、プロテインS(90)、成長停止特異的タンパク質6(Gas6)(91)、Glaリッチタンパク質(GRP)(92)、およびペリオスチン(93)である。骨の生物学におけるビタミンKの役割はこれらのGla含有タンパク質のカルボキシル化の補助因子としての機能に主に起因するものであるが、in vitro(ガラス容器内)の研究では、γカルボキシル化依存性メカニズムを介しての骨の形成および再吸収の調整における追加的機能も示唆されている(94,95)

ビタミンKの状態が不適切だと、変形性関節症(96)や骨粗鬆症性骨折の増加(97)と関連すると示唆する観察的エビデンスがある。全部で80,982人の男女を最長10年間追跡した4つの前向きコホート研究と1つのコホート内症例対照研究の最近のメタ解析で、フィロキノン摂取が最大の者は最小の者に比べて22%骨折リスクが低いことがわかった(98)。しかし、緑色葉物野菜に見られるフィロキノンの高摂取は、しばしば健康な生活様式の印でもある。したがって、フィロキノンの高摂取と骨折リスクの低さの関連が、その他の健康な生活様式要因/習慣によるものである可能性も排除できない(97,99)。また、骨量減少に関するフィロキノン補給の防護的効果は、無作為化対照試験で確認されていない(97,100,101)

治療用量(45mg/日)のメナキノン-4(MK-4)は、骨粗鬆症の治療に日本で第二選択療法として使用されている。したがって今日までの介入研究のほとんどは、閉経後の日本人女性に対して行われている(102)。19の介入研究の2015年のメタ解析で、骨粗鬆症の閉経後女性の腰椎および前腕のBMDや骨折全体のリスクに関してメナキノン(主にMK-4およびMK-7)補給に予防効果があったが、骨粗鬆症でない女性には効果がなかったと報告された。しかし、この結果には注意が必要である。なぜならばこれらの介入研究の半分には方法論的問題(選択バイアスおよび/または盲検検査でない)があり、骨粗鬆症の女性に対して行われた試験で特にそうであったからである(102)

2009年に行われた二重盲検プラセボ対照介入試験では、フィロキノン(1mg/日)またはMK-4(45mg/日)補給をしても、カルシウムとビタミンD補給をしている健康な閉経後の女性(381人)の骨ターンオーバーまたはBMDのマーカーに何の効果も観察されなかった(100)。閉経後の健康研究IIでは、健康な閉経後の女性へのカルシウム、ビタミンD、およびビタミンK(強化乳製品)補給および生活様式のカウンセリングの効果が調べられた(103,104)。150人の女性(平均年齢62歳)が、4つの群のいずれかに無作為に割りふられた。それらは(1)800mgのカルシウムと10μgのビタミンD3の群(26人)、(2) 800mgのカルシウムと10μgのビタミンD3および100μgのフィロキノンの群(26人)、(3) 800mgのカルシウムと10μgのビタミンD3および100μgのMK-7の群(24人)、および(4)食事の介入やカウンセリングを受けない対照群である。補給的な栄養素は強化牛乳およびヨーグルトの形態で与えられ、1年間の介入の間に被験者はそれらの1回分を毎日摂取し、2週間ごとのカウンセリングに参加するように勧告された。BMDは3つの治療群で対照群に比べて大きく増加した。血清ビタミンDとカルシウム摂取に対する調整をした後で、3つの食事治療群では腰椎(股関節や体全体ではない)のBMDのみにフィロキノンまたはMK-7の有意義な効果が残った。全体として、BMDへの良い影響はフィロキノンまたはMK-7単独の効果というよりは、介入に伴う食事や生活様式の変化の組み合わせの効果によるものだと考えられた(103)。仮にフィロキノンやメナキノンが骨の健康にそれぞれ異なる効果があったとしても、そのビタミンK形態のうちの片方ではなくもう一方を補給することがヒトの加齢による骨量減少により効果的であると示唆するエビデンスは限定的でしかない。それはとりわけ体がフィロキノンをメナキノンに変換することができるからである(105)

米国骨粗鬆症財団は、ビタミンKサプリメントの使用を支持していない。なぜなら骨粗鬆症や骨折の予防への有効性のエビデンスが限定的すぎることと、使用によって血餅リスクが高い者や抗凝血剤を服用している者に深刻な有害作用が起きるかもしれないからである(106)

ビタミンA

ビタミンAは欠乏していても過剰でも、骨格の健康に負の影響をもたらすことがある。ビタミンAが予防可能な失明の最大の原因となっている発展途上国において、ビタミンA欠乏症は主要な公衆衛生問題である。初期の動物研究で、発育における重要な期間にビタミンAが欠乏でも過剰でも破骨および造骨活動が損われるために、骨の異常を起こすことが実証された(107)

動物性食品、強化食品、およびサプリメントからレチノールとして非常に多量のビタミンAを摂取することは有毒なことがある。したがって米国医学研究所は、成人の許容上限摂取量(UL)を1日あたり3,000μg(=3mg)レチノール活性等量(RAE)、すなわち既成ビタミンAで10,000 IU/日に設定した(表1参照)。動物ではビタミンA中毒(ビタミンA過剰症)は骨の成長不良、骨塩量の減少、および骨折の割合増加と関連する(23)。ヒトの症例報告では、ULの数倍(100,000 IU/日以上)のビタミンA摂取が高カルシウム血症や骨の再吸収と関連することが示された(108~110)

RDAよりもそれほど高くない程度の長期間ビタミンA摂取が骨に負の影響をもたらすのではないかという懸念もある(23,111,112)。いくつかの観察によるエビデンスで、ビタミンAの高摂取(一般的にサプリメント使用者の摂取量やULの半分程度(約1,500μg RAE/日)の摂取量)は骨粗鬆症や股関節骨折のリスクが高いという関連があることが示唆された(113~116)。しかし、大規模前向きコホート研究からのより最近の結果では、ビタミンAの高摂取(約1,500μg RAE/日)とBMDの低さまたは骨折リスクとの関連は示されなかった(117,118)。ビタミンAの摂取量や状態を評価する方法は信頼性がないことで有名であり(119)、骨の健康に関する習慣的ビタミンA高摂取の潜在的影響への懸念から、体の貯蔵を示す鋭敏なマーカーを使用したビタミンAの状態の測定が必要であるかもしれない(120)。現時点でビタミンAの推奨量(RDA、表1参照)を守るよう努力することが、骨格の健康を最大化するために重要で安全な目標である。

コラーゲンの生成に必要な微量栄養素

骨のミネラル面ばかりしばしば論じられるが、有機基質も骨の質や健康に不可欠な部分である。コラーゲンは骨の有機基質の90%を占める。I型コラーゲン繊維が三重らせんとなって互いに絡みつき、ミネラルが沈着していくスキャフォールド(足場)となる。

ビタミンC

ビタミンC(アスコルビン酸)は、骨芽細胞によるコラーゲン合成の際のリジンおよびプロリンの水酸化に必要な補助因子である(121)。モルモットでは、ビタミンC欠乏症は質および量のどちらにおいても骨の基質生成の欠陥と関連がある(122)。ヒトやモルモットと異なり、ラットは自分でアスコルビン酸を合成できる。アスコルビン酸合成に遺伝的欠陥がある特別な系統のラット(骨形成異常シオノギ(ODS)ラット)を使用して、研究者たちはこれらの動物にビタミンC欠乏の食事を与えてヒトの壊血病を模倣することができる(123)。アスコルビン酸欠乏のODSラットは、骨の石灰化に何の異常もないが骨形成が顕著に低下した(124)。より詳細には、アスコルビン酸欠乏症によってコラーゲン合成、コラーゲン性プロリンやリジン残基の水酸化、および骨基質への造骨性の付着が損なわれた(124)

観察研究では、ビタミンCの摂取や状態は骨密度や骨折リスクと一貫した関連がない(23)。また、前向きな計画の観察研究(前向きコホート研究)からのデータは少ない。年配者(平均年齢75歳)を約17年間追跡したフラミンガム骨粗鬆症研究からのデータ解析で、ビタミンCの全摂取量(食事およびサプリメントから)と股関節骨折または非椎体の骨粗鬆症性骨折リスクとの逆相関が示された。しかしカリウム摂取による紛らわしい影響について調整した後では、この関係は有意なものではなくなった(125)。ノーフォークにおける欧州のがんと栄養に関する前向き研究からのより若い下位コホート(4,510人の成人、平均年齢59.8歳)の別な解析で、血漿アスコルビン酸濃度とBMDの数量化に使用されるかかとの超音波測定の間には何の相関関係も示されなかった。しかし、血漿アスコルビン酸濃度と女性ではなく男性の股関節骨折リスクの逆相関が報告された(126)

コラーゲン性の骨基質を良くすることが骨量減少に対抗するためのミネラル補給の効能を強化するという前提で、ある二重盲検プラセボ対照試験が行われた(121)。60人の骨減少症の女性(35~55歳)が、カルシウムとビタミンD(1,000mgの炭酸カルシウムと250 IUのビタミンD)から成るプラセボか、このプラセボにCB6Pro(500mgのビタミンC、75mgのビタミンB6、および500mgのプロリン)を加えたものを1年間にわたって毎日摂取した。カルシウムとビタミンD摂取だけの対照群に比べて、CB6Pro群における椎骨および大腿骨の骨量減少はなかった(118)

ホモシステインの代謝に関わる微量栄養素

ホモシステインとして知られる代謝物の体内循環濃度が高いことは心血管疾患(CVD)の独立したリスク要因であり(「健康と疾患」のページの「高ホモシステイン」の項参照)、骨粗鬆症性骨折の修正可能なリスク要因であるかもしれない(23)。ホモシステインと骨格の関連は、血漿および尿中のホモシステイン濃度が過剰なまでに高くなることが特徴的な代謝疾患であるホモシスチン尿症の研究で最初に注目された。ホモシスチン尿症の者は、BMDの減少や骨減少症を含む多くの骨格の欠陥を呈する(127)。さらに、in vitroの研究や動物研究で、高ホモシステイン濃度が様々なメカニズムで骨の質を落とし骨の再吸収を増やすかもしれないことが示唆された。それらは(i)コラーゲン繊維の安定化に関わる酵素であるリジル酸化酵素の発現を抑制し、(ii)破骨細胞の生成や活性を促進し、(iii)骨の血流を減らすなどである((128)の文献でレビュー)。

もっと微妙な血漿ホモシステイン濃度の上昇が骨の健康に及ぼす影響はより実証が難しく、ヒトでの観察研究において矛盾する結果が報告されている(127,129)。血漿ホモシステイン濃度が高いことと骨折リスクの関連を報告したものもあれば(130~132)、何の関係も見られないとしたものもある(133~135)。8つの前向きコホート研究のメタ解析で、血漿ホモシステイン濃度が高いと骨折発生リスクが4%高いと報告された(136)

ビタミンB群

葉酸塩、ビタミンB12、およびビタミンB6は、体内循環のホモシステイン濃度の調整に役立つ。したがってこれらのビタミンの推奨摂取量を守ることで血漿ホモシステイン濃度を下げる努力が、骨の健康にも有益であるかもしれない(129)。さらに、ビタミンB6はリジル酸化酵素の補助因子であることから、ビタミンB6欠乏症がコラーゲンの架橋結合を制限して骨の強度を下げるかもしれない(137)。骨の健康に現れるビタミンBのホモシステイン低減効果を評価するいくつかの介入試験が行われた。たとえば、心臓病予防評価試験(HOPE)2における5,522人の参加者(55歳以上)は、平均で5年間毎日ホモシステイン低減治療(2.5mgの葉酸、50mgのビタミンB6、および1mgのビタミンB12)またはプラセボを受領する群に無作為に分けられた(138)。結果は、骨折リスクに治療法とプラセボとの間に大きな差がないことを示した。一過性脳虚血発作(小発作)または脳卒中を最近経験した8,164人の患者による脳卒中を予防するビタミン試験(VITATOPS)では、骨折の発生は二次的な結果であった。毎日2mgの葉酸、25mgのビタミンB6、および0.5mgのビタミンB12を2.8年間摂取しても、3.4年間の試験後延長追跡期間の終わりには、プラセボに比べて骨粗鬆症性骨折および股関節骨折の数または最初の骨折までの時間に差は生じなかった(139)。別の無作為化二重盲検プラセボ対照介入試験である骨粗鬆症性骨折予防のためのビタミンB試験(B-PROOF)では、年配者(介入群と対照群のどちらも15μg(600 IU)のビタミンDを毎日摂取した)の骨折発生に対するビタミンB12(0.4mg/日)および葉酸(0.5mg/日)補給の効果が調べられた(140)。血漿ホモシステイン濃度が高い(12μmol/L以上)2,919人の被験者(65歳以上)によるB-PROOF試験の結果で、ビタミンB補給によって血漿ホモシステイン濃度が平均で4.4μmol/L減ったが、骨粗鬆症性骨折またはいかなる骨折のリスクもプラセボと比べて減らなかったことがわかった(141)。ビタミンB補給はまた、最初の転倒までの時間を伸ばしたり、加齢に関連した身体能力や握力の低下を予防したりすることができなかった(142)。最後に、ノルウェーのビタミン試験(NORVIT、3,749人が参加)と西ノルウェーのビタミンB介入試験(WENBIT、3,090人が参加)という2つの無作為化対照介入試験のデータの統合解析では、葉酸(0.8mg/日)、ビタミンB12(0.4mg/日)、およびビタミンB6(40mg)の併用、葉酸とビタミンB12併用、ビタミンB6単独、またはプラセボのうちのどれかを摂取するよう割り当てられた参加者の間で、試験期間中(平均3年)も延長追跡期間中(平均10年)も股関節骨折リスクに何の差も示されなかった(143)。延長追跡期間において、ビタミンB6を補給した群はビタミンB6を補給しなかった群に比べて股関節骨折リスクのかなりの上昇があった。しかし、この結果は注意して考慮されねばならない。なぜならば冠動脈心疾患のある被験者に対して行われたこれらの試験は、骨折の発生を評価するように考案されたり展開されたりしなかったからである(143)

骨の健康に関する生活様式要因の影響:喫煙、アルコール、コーヒー、および身体活動

骨の健康における生活様式要因の効果に関して入手可能なデータが主に観察研究から来ていることに留意することは重要である。交絡の可能性があるため、これらの関連の解釈が制限される。特に、それにさらされることで研究の結果に影響する要因は、常に識別され原因として説明されるわけではない(つまり、混同される)かもしれない。交絡要因の潜在的効果を調整した後でも、取り除けない交絡が残る可能性がある。たとえば、ある研究でコーヒー摂取が骨密度(BMD)が低いことと関連があるとわかるかもしれないが、コーヒー摂取はしばしば喫煙と関連しているため、観察されたコーヒー摂取と低骨量リスクとの関連を喫煙が交絡して(歪めて)いるかもしれない。

喫煙

タバコの喫煙と骨の健康の関係を評価するために、いくつかのメタ解析が行われた。多くの同様の研究からデータを集めた後で、喫煙者には非喫煙者に比べて一貫して骨量のかなりの減少と骨折リスクの上昇が見られた(144~146)。この効果はタバコ量に依存し、年齢と強い相関があった。タバコの直接的効果の他に、喫煙者に見られる不健康な生活習慣や低体重も、骨の健康に対してマイナスに寄与しているかもしれない(147,148)。さらに、骨細胞の活性や機能に影響するかもしれないホルモン(たとえば1,25-ジヒドロキシビタミンD3やエストロゲン)の生成や代謝を、喫煙は変えてしまう(147,148)

骨に対する喫煙の悪影響は可逆的なようである。前向きコホート研究の最近のメタ解析で、現在の喫煙者にタバコの喫煙と股関節骨折リスクの有意義な関連が見られたものの、以前の喫煙者にはそれがなかった(149,150)。したがって禁煙の努力をすることは、骨の健康も含む健康全般の多くの面で有益であるようだ。

アルコール

慢性的にアルコール摂取が少ないことは、時がたっても骨密度が高いことと骨量減少が少ないことと関連している(16)。1杯の標準的飲料が10gのエタノールを含むとして、この摂取量は1日に女性で1杯、男性で2杯に相当する。BMDへのアルコール高摂取(11~30g/日のエタノール)の影響はより変化しやすく、年齢、性別、ホルモンの状態、および摂取するアルコール飲料のタイプに依存するのかもしれない。一方では、慢性的アルコール依存は骨に対する実証済みの負の影響があり、骨折リスクを上昇させる(151)。1日当たり100~200gのエタノールを摂取するアルコール中毒患者は骨密度が低く、造骨活性が低下し、骨の健康を損なう代謝異常になる(151,152)。さらに、350万人超の参加者を含む18の前向きコホート研究のメタ解析で、アルコールをまったく摂取しない場合に比べて、軽度のアルコール摂取(エタノールを0.01~12.5g/日)だと股関節骨折リスクが12%低く、高摂取(エタノールで50g/日以上)だと71%股関節骨折リスクが高いことが報告された(153)。中度のアルコール摂取(エタノールで12.6~50g/日)では、男性で股関節骨折リスクが低いという関連があったが、女性ではそうではなかった(153)

コーヒー

ヒトでの初期の対照研究の結果、コーヒーやカフェインの摂取がカルシウム吸収の効率を下げ、コーヒー1杯につき約4~6mgのカルシウムを喪失することになると示された(154,155)。この効果は、わずか大さじ1~2杯の牛乳で相殺できるかもしれない(156)。カルシウム摂取が適切な集団における骨の健康に対するコーヒーの悪影響を示唆するエビデンスはほとんどない(156)。コーヒー摂取と骨密度の相関を調べた観察研究からの結果はまちまちである(157~160)。観察研究の2つのメタ解析で、コーヒー摂取と股関節骨折リスクには何の有意義な相関もないと報告された(161,162)。6つの症例対照研究および9つの前向きコホート研究の3番目のメタ解析では、コーヒー摂取と骨折全体との間には総合的に何の相関もないとわかったものの、8つの研究の部分群の解析で、コーヒー摂取が最大の女性は最少の女性に比べて14%骨折リスクが高いことが示されたが、男性ではそうではなかった(163)

コーヒー摂取が骨量減少や骨折のリスクを上昇させるかもしれないと示唆する現在のエビデンスは少ない。適切なカルシウムとビタミンDを確実に摂取しながらコーヒー摂取を1日に3杯以内に留めることが、カルシウムの吸収や骨の健康への潜在的悪影響を防ぐはずだ(164)

身体活動

骨の発達のすべての段階において、身体活動は骨格の健康に非常に有益である。定期的な抵抗運動(筋力トレーニング)は、2つの理由で骨粗鬆症性骨折リスクの低減に役立つ。それは直接間接に骨量を増加させ、強さ、バランス、および整合性を向上させることで転倒リスクを減らすからである(165)

運動によって骨量が増える。なぜならば骨にかかる力学的な力がそれに順応した造骨反応を誘発するからである。骨は自らにかかる圧力の程度に比例して自身の強度を調整する(1)。骨量を増やしていくには、負荷の繰り返し回数やセット数ではなくその強度と新規性が問題である(166)。成人が骨の健康を維持するための運動の推奨量を表2に示す。追加的な指導内容は、米国保健福祉省が出版した米国人のための運動指針2008年版で参照可能である。

表2 米国スポーツ医学会による骨の健康のための運動の推奨量 (165)
様式 耐荷重運動 テニス、昇段運動、ジョギング
ジャンプを伴う運動 バレーボール、バスケットボール
抵抗運動 ウェイトリフティング
強度
中度から高度
頻度 耐荷重運動 週に3~5回
抵抗運動 週に2~3回
継続時間 1日に30~60分 <耐荷重運動、ジャンプを伴う運動、および主要な筋群を標的にした抵抗運動の組み合わせ

最後に、運動に反応する骨格の技能は、栄養要因によって制限されたり可能になったりする。たとえば、カルシウム不足は骨量を増加させるための機械的負荷の効果を下げてしまい、栄養不良なのに非常に活動的な者は骨折リスクが高い(165,167)。したがって、運動に反応して骨組織を再構築するために必要な栄養素が体に取り込まれていない時には、運動は骨の健康に有害であるかもしれない。

結論

微量栄養素は骨の健康に顕著な役割を果たしている。補給試験で台頭しているテーマは、習慣的摂取が介入の効能に影響を与えることであるようだ。言い換えれば、骨の健康に関わる微量栄養素の欠乏を正しRDAを守ることは、骨密度(BMD)を向上させ骨格に有益である(表1参照)。長く続く骨への効果を実現するため、介入は生涯を通じて持続しなければならない。人生のすべての段階において、骨の健康に関わる栄養素の適切な摂取と合わせて、衝撃的(ハイインパクト)および抵抗性の運動は、健康な骨格の維持と加齢に伴う骨量減少を最小化するために重要な要因である。

骨粗鬆症、転倒、または骨折への予防対策としての年配者へのカルシウムおよびビタミンD補給に関するコンセンサスはない。習慣的な1,500μg RAE/日を超えるビタミンAの習慣的高摂取は、骨にマイナスに影響するかもしれない。食事性ビタミンK摂取が低いと骨折リスクが高いという関連があるものの、無作為化対照試験は一般的に骨折リスク低減のためのビタミンK補給の直接的な効果を裏付けていない。骨の健康に重要なその他の微量栄養素(リン、フッ化物、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、およびビタミンC)は骨に必須の役割があるものの、BMDの向上または骨折の発生減少のための推奨摂取量を超えた補給を裏付ける臨床的エビデンスは不足している。

多くの米国人、特に年配者はいくつかの微量栄養素の欠乏リスクがある(25)。骨の健康に重要な栄養素の推奨食事性摂取量を守るように努力することが、骨格の健康を最大化し加齢による骨量減少を限定する重要で安全な目標である。


Authors and Reviewers

Originally written in August 2012 by:
Giana Angelo, Ph.D.
Linus Pauling Institute
Oregon State University

Updated in November 2017 by:
Barbara Delage, Ph.D.
Linus Pauling Institute
Oregon State University

Reviewed in December 2017 by:
Connie M. Weaver, Ph.D.
Distinguished Professor and Department Head
Department of Nutrition Science
Purdue University

In 2012, this article was underwritten, in part, by a grant from Bayer Consumer Care AG, Basel, Switzerland.

The 2017 update of this article was supported by a grant from Pfizer Inc.

Last updated 4/29/19  Copyright 2012-2024  Linus Pauling Institute


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